めばえ幼稚園教育課程
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1.自立への基本的な態度を身につける 2.自由に伸びのびと自己表現のできる力を身につける 3.自発的に自己課題に挑戦し、それを実現していこうとする意欲や積極性を身につける 4.仲間と共に生活し、活動するのを喜び、楽しむ心を豊かに培う。
1.健康で活動的な子ども (イ)自主的に遊びや運動にとりくみ、満足感や成功感を味わうこと。 (ロ)身体表現や感情表現が活発にできること。 2.仲間と充分に送べる子ども (イ)一人遊びを充分に経験して、自分の世界をつかみとること。 (口)相手の気持ちを大切にし、思いやりとやさしい心をもつ子ども。 3.情操の豊かな子ども (イ)豊かな感情体験を通して、望ましい情操を培っていくこと。 (口)豊かな感情表現のしかたを経験していく子ども。 4.自分で考えて行動していく子ども (イ)自主的に課題に取り組み、課題を乗り越えていこうとする意欲的な態度をもつ子ども。 (ロ)課題の内容や仕組みを理解して、合理的な行動の仕方を考える子ども。
集団の発達 (年間教育課程の前文より) 私たちは園生活を、集団の発達という視点から見る場合に、大まかに次のような7つの時期に分けて考えております。 【第1期】秩序のない固まり、群れの時期・・・個の確立 【第2期】クラスという固まりになる時期・・・・・仲間に気づく 【第3期】グループ遊びの発展する時期・・・・仲間とかかわる 【第4期】積極的な活動の時期・・・・・・・・・仲間関係が深まる 【第5期】よい仲間づくりの時期・・・・・・・・・・仲間関係が広がる 【第6期】協力の時期・・・・・・・・・・・・・・・・・育てあう仲間関係 【第7期】協カを楽しむ時期・・・・・・・・・・・・・仲間関係を楽しむ 3年ないし2年間の園生活の発展を、集団としての質の高まりを大切にする視点から、個々の幼児の育ちを見つめようとするものです。 3才児の発達課題について
(イ)1学期→幼稚園に慣れ、安心して生活できるようになっていく。(安定した自己概念の獲得による自己解放) (ロ)2学期→仲間や教師と一緒に遊ぶことに慣れ、自分のやりたい遊びに集中していくようになっていく。(自己の拡大) (ハ))3学期→個の安定がすすみ、クラスの一人であるという意識が生まれ、仲間との遊びがはじまる。(社会化への出発)
第1期(4月上旬~5月上旬) =園にいやがらずに来られるようになっていく時期。 *園での生活の仕方を少しずつ覚えていく。 *自分のいたい所、したいことを見つけながら、安定していく。 第2期(5月上旬~6月上旬) =自分のやりたい遊びが見えてくる時期。 *自然な生活の流れやリズムを身につけながら、好きなだけ遊べるようになっていく。 *充分に自己発現をするようになっていく。 *わがまま、いらだち、不安、喜びや悲しみなどの自由な自己表現を通して一人ひとりの個性が明らかになっていく。 第3期(6月下旬~7月下旬) =一人遊びが充実していく時期。 *遊びを通して、一人、二人と仲間ができていく。 *仲間との生活での必要なきまりや、約束がだいぶ分かってくる。 *基本的な生活習慣の自立に向かって、一人ひとりへの対応が大切な時期。
第4期(9月上旬~10月中旬) =1学期にためこまれてきたカを土台にし遊びを通して、遊びを通して一人ひとりの生活が充実していく時期。 *遊びを通して仲間とつながり、遊びの内容がより豊かになっていく。 *充分に体を動かして遊ぶ生活の中で、自分の体をより自由に支配できるカが発達していく。 *受身的だった子どもが、次第に自分の生活に自信をもち、自発的、自主的な態度を身につけていく。 *けんかやゆきずまりなどの葛藤体験を通して、内面的、精神的な育ちをしめしていく。 第5期(10月下旬~11月下旬) =基本的生活習慣に向かって、仲間同志で伝えあい注意しあっていくようにしむけ、次第に子どもたちにまがせていく時期。 *一人の遊びから仲間を誘って遊ぷ生活の中で、遊びの広がりと内容の高まりが見られ、表現意欲が活発になっていく。 *仲良しグループで一緒に遊んだり、行動したりする場面が増え、仲間を意識して活動するようになってくる。 第6期(12月上旬~1月下旬) =クラスの仲間と協力し、さまざまな活動に参加する中で、仲間と一緒に行動したり、遊んだりすることになれていく時期。 *年中、集長児たちと一緒に集会や祝会に落ちついて参加できるようになってくる。 *自分の言いたいことや気づいたことを、人に伝えられるようになってくる。 *年長児の遊びを模倣して、集団遊びをやろうとする意欲が芽生えてくる。 *こころの通いあう仲間ができて、互いのイメージを共有しながら遊びを展開するようになってくる。
第7期(1月上旬~2月中旬) =仲良しグループや生活グループでの活動を通して、仲間の中での一人ひとりの育ちが確かなものになっていく時期。 *仲間同志の刺激や影響のしあいによって、遊びが活発になり、遊びの質が高まり、仲間同志のつながりが深まっていく。 *家庭での遊びを持ちよることによって遊びの巾が広がる。 *たこや独楽などを自分なりに試行錯誤しながら工夫し、つくって遊ぼうとする意欲が高まってくる。 第8期(2月下旬~3月下旬) =仲良しグループで活動することが身についてきて、問題の解決などを自分たちでしていこうという気持ちが育ってくる時期。 *仲間の中でのそれぞれの個性に気づきあったり、認めあい喜びあう雰囲気が生まれてくる。 *進級への期待感をもち、自分たちの成長に気づき、喜ぴをわかちあいながら、自分たちで生活のリズムをつくっていく。 *年長児への感謝の気持ちを具体的な活動を通して表現していく。 *一人ひとりが具体的な場面で、どうしたら良いかを考えて行動できるようになっていく。 *これをしたいからこうする、というような自分なりに目的意識をもったり、自分の考えたことや自分のしたいことに意欲をもってじっくりと行動できるようになってくる。 *年長・年中児とのたての関わりのなかで、充分に遊びを経験しながら、子ども同志の間で伝承されていく遊びへの意欲や力を身につけていく。 *子どもと教師、子ども同志の間に確かな信頼と愛情関係が生まれていく。 4才児の発達課題について
(イ)1学期→幼稚園での生活の仕方が分かり、自発的に遊べるようになる。 (ロ)2学期→自分を発揮して、自己圭張しながら仲間と関わって遊べるようになる。 (ハ)3学期→クラスの一人としての自覚をもち、クラスとしての活動ができるようになる。
第1期(4月上旬~5月上旬) =園生活に慣れ、一人ひとりが安定していく時期。 *子どもと教師との心のつながりと信頼関係ができる。 *自分の好きな遊びや場所を見つけて安定していく。 *幼稚園での生活の仕方を次第に理解していく。 第2期(5月上旬~6月上旬) =自発的に動き出して、好きな遊び場を見つけたり、仲間に関心を持ちはじめていく時期。 *集団生活の仕方を理解し、生活習慣の自立をめざしていく。 *自分の好きな遊びに自発的に取り組んでいく。 *遊びを通して仲間との関わりが生まれる。 *年長児との交流や遊びを通して、遊びへの意欲をかきたてられていく。 第3期(6月上旬~7月下旬) =仲間と関わって遊ぶ中で、遊び方や仲間関係のあり方について、試行錯誤しながら次第に遊びに集中できるようになっていく時期。 *遊びの中身を吟味し、楽しく充実し発展して行くよう条件を整え、満足感や成就感のある遊びを豊かに体験していく。 *仲良しの友達ができて、一緒にさまざまな遊びを展開していくようになってくる。
第4期(9月上旬) =夏休みが終わって、あしぶみをしている子どもが、再び安定して新しい生活のリズムを作っていく時期。 *教師の愛情と受容の気持ちを再確認させていく。 *一学期に身につけた生活習慣やきまりなどを、皆で一緒に思いだし、言語化による意義の定着をはかる。 *自分たちの生活の場を自分たちで整えたり、できることを自発的に管理していく。 第5期(9月中旬~10月上旬) =青曽比を共有しながら、仲間とのつながりを楽しんだり、互いの力の探りあいをしたり、新しい仲間と関わったりしていく時期。 *一人ひとりの自己主張が確かなものになっていく。 *運動会への取り組みをとおして、仲間と協力して共通の課題に向かっていく活動を体験していく。 第6期(10月上旬~11月上旬) =個としても仲間との活動においても、自分を出し切って力いっぱい動けるようになり、仲間関係も広がって、クラスとしての連帯感の芽生えがみられてくる時期。 *カいっぱい進べるように子どもを援助し、多様な遊びや活動を経験しながら満足感、成功感を味わっていく。 *自分のことだけでなく、仲間のことも思いやる心が芽生えてくる。 第7期(11月中旬~12月中旬) =遊びの中で個が発揮されるようになり、対立やもめごとが多くなるが、遊びを展開していく中で集団の中の自分という意識が明確になっていく時期。 *グループの中で子ども同士の力関係について調整し、充分に一人ひとりの個性や特性が発揮できるように配慮していく。 *生活の中に見通しや予測、期待感をもって活動に取り組めるようになってくる。
第8期(1月上旬~中旬) =冬休み明けの園生活を安定した気分でスタートしていく時期。 *教師や仲間との安定した関係をつくる。 *再会を喜びながら、家庭での正月遊びの体験を伝えあったり、遊びに必要なものをつくったりしながら、好きな遊びを自主的に展開していく。 *たこ・独楽遊びの大会などを計画して遊びが充実していく。 第9期(1月中旬~2月中旬) =一人ひとりの育ちにおける発達の特性、仲間に対する評価の基準の違いなどから仲間関係が変化したり、崩れたりするが、次第にグループとしての秩序が確立していく時期。 *クラスの中での、一人ひとりの位置づけが確かになり、クラス全体で協力して取り組む活動を通して、一人ひとりが自分の要求をはっきりと持つようになってくる。 *一人ひとりが仲間の中で、充分に自分らしさを発揮して遊ぶようになってくる。 第10期(2月中旬~3月中旬) =安定した仲間関係の中で、ひとりの子どもの活動が充実し、個の課題と共にグループやクラスの課題に協力して取り組む力や意欲が高まってくる時期。 *一人ひとりの子どもが自発的に自分の遊びに取り組んで行くのを援助しながら、自己充実していくと共に、共通の目的意識をもって集団活動に取り組んでいく生活づくりをしていく。 *年長になるという期待感と喜びのうちに、新入園児を迎える心構えができていく。 5才児の発達課題について
(イ)1学期→グループで自主的に遊びや仕事に取り組み、課題に挑戦して行くことの楽しさを味わっていく。 (口)2学期→様々なグループ活動による遊びや仕事への取り組みを通して、一人ひとりの自己課題が明らかになり、個が育っていく。 (ハ)3学期→長期の目標をめざして、グループ活動を展開しながら、集団の課題と自分の課題とを両立させて活動できるようになる。
第1期(4月上旬~下旬) =一人ひとりの子どもが年長になった喜びを実感し、年長児としての自覚をもって生活の仕方を確立していく時期。 *年長児としての生活の仕方、遊びのルールなど、子どもが自分たちで発見し気づきあう中で、自主的な生活を確立していく。 *新入園児の世話などの対応をとおして、年長児としての意識が確かなものになっていく。 第2期(4月下旬~5月上旬) =自分なりに課題に挑戦したり、気のあった仲間との関わりを深めていく時期。 *一人ひとりの力に応じて課題に取り組む活動、充分に自己表現や自己発揮のできる活動等を通して個の充実を図ると共に、課題に挑戦していく意欲や態度が育っていく。 *集団での活動や遊びを多様に経験し、仲間との生活の楽しさに心も体も充分に聞かれていく。 第3期(5月下旬~6月中旬) =仲間とともに充分に遊びを深めていく中で、仲間意識が育っていく時期。 *遊びそのものの深まりを求めて、必要な助言、援助をしていくと共に、グループ内の力関係をみきわめ記整していく。 第4期(6月中旬~7月中旬) =グループやクラス単位で共通の課題に取り組んでいこうとする、基本的な態度が育ってくる時期。 *活動の方向や展開について援助や助言をしながらも、子どもたちの自主的、主体的な取り組みの姿を大切にし、課題を克服したという実感を通して、成就感や完成感を充分に味わっていく。 *小集団での遊びや係活動などを通して、仲間関係が深まりグループ間の交流も活発になってくる。 *お店ごっこやインディアンまつりの活動を生みだしていくなかで、ある程度の期間についての見通しや予測をもった活動へのとりくみを体験していく。
第5期(9月上旬~下旬) =1学期にできた仲間と探りあったり、新しい仲間をつくったりして安定していく時期。 *仲間関係を安定したものにしていく。 第6期(9月中旬~10月上旬) =グループ内の個の位置づけが明確になってきて、仲間意識が強くなり、力いっぱい遊びや仕事に挑戦していくようになっていく時期。 *グループ内の一人ひとりの内面的要求をしっかり把握して、仲間の中での調整をしたり、一人ひとりの思いを理解して、それを仲間に伝え、望ましい人間関係のあり方に向かっていく。 *グループ同志の交流を深め、遊びに広がりと深まりが生まれる。 *自分のしたいこと、やりたいことなどに見通しをもち、計画をたてて取り組むようになる。 *様々な試行錯誤体験をしながら、仲間と共にルールのある遊びを発見したり作り上げたりしていく。 第7期(10月上旬~11月上旬) =仲間に対する信頼感や思いやりの感情が育ってくる半面、批判や不満の思いを内に秘めたグループ遊びが展開していく中で、グループ間の交流や競争、課題活動が展開していく時期。 *グループで自主的に取り組む活動を通して、課題への取り組み方や解決の仕方などへの理解が深まる。 *対立やもめごと、不満、批判に対して、じっくりと語し合ったり、考えあったりして解決していくカが育ってくる。 *互いに認めあうと共に、個性に応じた援助を配慮する。 第8期(11月上旬~12月中旬) =グループで遊びを考えたり、様々な発想を出し合って遊びや仕事を充実させたり、活動によって仲間が変わったり、仲間を選んだり、グループが合流したりして、活動が充実し、豊かに発展していくようになる時期。 *遊びや仕事の充実を目指して、一人ひとりのアイディアが生かされ多様な素材が子どもたちによって自主的に教材化されていく。 *自主的な遊びを充分に楽しめる、時間や空間を保障していく。 *表現意欲が活発になり、自分たちで環境構成を自主的に進めたり、様々な表現活動に取り組んでいく。 *自主的に自分の興味や欲求を深めながら、仲間と共にめあてをもった生活を展開し、その中で充分に自己を表現したり、自己課題を見つけて挑戦していく。
第9期(1月下旬~2月上旬) =一人ひとりの主体的な課題に向かう活動が確立していき、仲間同士の連帯感が芽生え、一人ひとりが集団の中で生かされて遊びや仕事ができるようになってくる時期。 *園生活の最後の日々を、一人ひとりが確かな目標をもって生活し、遊びや仕事の質の深まりの中で園生活最後の充実したときを過ごしていく。 *ことばに対する興味が深まり、表現する楽しさやイメージを展開していく楽しさを味わいながら創作話しづくり、世界に一冊しかない絵本づくりなどに取り組んでいく。 *教師の提案する課題や生活の計画などについて、子どもたち全体で話し合いながら、決定したり修正したりしながら、ある程度長期の見通しを持った活動を展開していくようになっていく。 第10期(2月上旬~3月中旬) =卒園までの課題に自主的に取り組みながら、2~3年間の園生活における経験を集約するような、集団のダイナミズムを発揮する活動を、自主的に展開していくようになる時期。 *充実した生活を送るなかで、クラス集団のあり方を意識して、互いに自主的な生活を送ろうとしていく。 *教師のもつ課題と子どもたちのもつ課題とが、無理なく必然性をもって一致するような配慮の中で、自主的な自己課題に取り組む活動を子どもたちが生みだしていく。 *個人的な課題と社会的な課題とを一人ひとりの子どもたちが主体的に統一し、自分たちのしたい遊びとクラスとしての諸活動の時間配分などを自主的に決定しながら、園生活の主体者としてふさわしい生活を展開していく。 *進学の期待と喜びをもって、年長児としての役割などを年中児たちに伝達し、卒園していく。 |