めばえの保育がめざすもの その1

このページは、幼児教育について専門的な関心をお持ちの方へすこし理論的なお話しをさせていただくページにしましたご興味のない方は、ぜひ読み飛ばしてくださって結構です。

井上理事長は、昭和40年代からおおよそ30数年間、千葉県の私幼組織をはじめ、関東地区や全国組織(全日本私立幼稚園連合会)において、もっぱら研究委員会のメンバーとして、幼児教育の振興と発展のために尽力しました。

この間、全国の幼稚園や保育園関係の、さまざまな研究会に関わりをもち、たくさんの現場の先生たちと、幼児教育についての研究を積み重ねてきました。それが縁で、めばえ幼稚園に見学にみえる方がとても多いことも事実です。

「あいつは、私たちの研究会であんなこと言っていたが、本当にそうなのか?自分の目で確かめてやろう!」というのが、めばえを見学にこられる先生方の本音だと思います。

 

◎ 本気のけんか

特に記憶に残って印象深いのは、東京の学習院幼稚園や桐朋幼稚園、成城学園の先生方がこられた時のことです。 めばえの子どもたちが、本気で体ごとぶつかり合い、殴り合いのけんかをしているのをご覧になって、とても驚いておられました。皇太子や宮さま方の幼稚園でけんかがないのは当然でしょうが、子どもの自由を大事にしておられる園でも、ほとんどけんからしいけんかは見られず、せいぜい「口げんか」どまりであると知らされ、こちらがびっくりしました。 子どもがけんかをするというのは、その子に「ゆずれないものがある」ということです。 体を張ってでも守りたいものがある時、子どもはけんかをするのです。 泣いたり、泣かされたりしながら、そして痛い目にあいながら、子どもは人を許すこと、人を受け入れること、そして何よりも大切な「程ほどの感覚」を身につけ、社会性という「人間的な感性」を体得していくと考えています。

 

◎ 保育への問い

そんなこんなで、私たちは子どもが人間として人間らしく育つために、どうしても通らなければならない道筋は何か、ということを厳しく問う保育を追及して、今にいたっております。 めばえの保育は、やがて50年の節目を迎えますが、この半世紀の間、何を大切にして、子どもたちと付き合ってきたのか、その根源的な「問い」に答えようと思って、このページを起こすことにしました。 少々難しくて理屈っぽいところもありますが、子どもを本当に大事にする「めばえの保育」の根っこについて、ご一緒にお考えください。 そして、ここが変だ、とお思いになったら、ぜひあなたのご意見や遠慮のないご批判をお送りください。お待ちしております。

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